放送大学はハイクオリティーな教養系高等教育機関
始めまして。
これが当ブログでの初めての投稿です。
今日は放送大学について雑感を記したいと思います。
未だ文体など確立されておらず読み進めにくいかも知れませんが、
宜しければ通読してみてください。
皆さんも、此れまでに一度くらいは「放送大学」の何らかの講義を視聴したことがあるのではないでしょうか。
また視聴したことがないまでも、何らかの媒体を通じてその大学名くらいは訊いたことがあるのではないでしょうか。
① 「放送大学がなぜ高品質な講座を多く持つ優良通信制大学なのか」についてーその創設のプロセスを知るとより理解が深まる
放送大学はその創設にあたり、東京大学の教授や名誉教授などが参画していたと聞いたことがあります。私の伯父も、当時東大の教授職にあった為、放送大学の創設にいくばくか関与していたはずです。(以前、その様に聞き及んでいます)
文部省と東大をはじめとした研究者たちがイギリスのOPEN UNIVERSITYを規範とした通信制の大学を創設せんと奮闘し、国立大学に準ずる通信制大学(高等教育機関)として誕生したのが放送大学です。
創設当時の放送授業は、現在のそれらに比してより高度かつ専門性の高い内容を網羅していたと、昔の在籍性から聞いたことがあります。現行の講座は、時流に合わせてなのでしょうが、その頃よりもより実学的傾向の強いもの―資格取得向けの講座等―が多くなってきています。個人的には、せっかくこれだけ良質な講師陣がいるのだから、もっと純粋に教養を深める為の講座が多くても良いのになとも思っています。
BSの放送枠では、時折「放送大学アーカイブ」という番組が組まれます。
好評を博した講座の講義回のみを再放送することがありますので、興味がおありの方は、アーカイブの再放送を放送予定表を確認して視聴してみると良いでしょう。
各専攻では長年の間に幾多の名講義が生まれました。
現在でも、東大京大さらには早慶や筑波大等、それぞれの研究分野の第一線で活躍している教授や客員教授による講義が目白押しです。
② 放送大学に在学している学生について
放送大学に在学している学生には、老若男女問わず向学心の高い方たちが多く見受けられます。
アカデミックなバックグラウンドが既にある程度ある方(他大学では修士号以上の学位を取得している方)や難関大学出身者で、仕事の合間に生涯学習として自分の専門分野とは別の学びをする為放送大学で学んでいる方が少なからずいらっしゃいます。
また、何らかの事情から他大学を中退した後、放送大学で「大学卒業」と「学士の学位取得」を目指して通っている方も少なからず在籍しています。
私の知り合いには、T大を中退したのち放送大学で学士の学位を取得し、某難関大学の通学の大学院の修士課程に入学し博士号を取得された方もいました。
様々な理由から高校卒業後に入学した他の通学制大学を中退し、時間やカリキュラムがより柔軟な通信制の放送大学でコツコツと学位取得に向けて学んでいる方、高校卒業認定資格を得た後、アルバイトをしながら放送大学でマイペースに学位を取得したいと考え入学した若い方等...実に多種多様な方々が在籍し、自らのペースで単位を取得しています。
以前、北海道在住の学生さんで、100歳を超えて尚、放送大学で熱心に学修を続けられた大先輩もおられました。数年前に大往生されたと聞き及んでいますが、その「学び」に対する真摯な姿勢と情熱には尊敬の念を抱かずはおられませんでした。
このように、放送大学には様々な学力レベルの人々に向けた「やり直し」のチャンスがちりばめられています。これを上手く活用できれば、一度正規のアカデミックキャリア(大学卒業資格取得や修士博士取得等)を外れて人々にとっても、また、資金不足で大学を中退せざるを得なかった人などでも、編入学の制度を使って、大学卒業し学士の学位取得出来る仕組みがあります。
「4年間で70万円程度」の学費で学士を取得できるようですので、上記に該当する方は是非、放送大学をフルに活用してみると良いでしょう。(もちろん他の通信制大学を選択する手もありますが、それについては、別の機会にブログに記事を書きます。)
③ 放送大学での学習ー聴覚優位の私の場合
私は元々活字が好きで、かなり速いピッチで文明批評や研究書などの硬めの本も読み進めることが出来るのですが、殊大学の講義受講に関してはテキストをただ読み進めるよりも「聴覚優位型」の学習スタイルが性に合っているようです。
内容の理解吸収度が教科書を読むだけのスタイルやノートに書き写したりまとめたりする「視覚優位型」スタイルの学習よりも効率が上がります。
日々、部屋の掃除など別の作業をしながらでも、授業の配信動画やラジオ音声を何度も聞き流し、教授連の語りをあらかた記憶してしまう迄聞き込みつつ、学習内容を自らのものとする学習スタイルが、いつの間にか確立されていました。
また、テレビやラジオ、ネット配信等、遠隔にて行われる「放送授業」以外にも「対面形式」の授業が全国津々浦々で年間を通じて行われており、それらに参加することが日々の学習のモチベーションになっている学生さんも多くいらっしゃるようです。
放送大学を、ひとつの余暇の高踏な学問的楽しみとして捉え、日々学習を継続している学生さんたちとは正反対の学習スタイルを持つ学生さんも勿論いらっしゃいます。卒業ガチ勢とでも形容しましょうか、そんな学生さんも多くいらっしゃるようです。
何らかの事情から他大学を中退した後、放送大学で「大学卒業」と「学士の学位取得」を目指して通っている方が少なからず在籍しています。放送大学は、一度何らかの理由により大学を途中でドロップアウトした方たちにとってアカデミックなキャリアを形成しなおすチャンスを提供する場でもあるのです。
それらの方たちの中には、あくまでも放送大学は「学士の資格を得る為の場」と割り切り卒業要件を満たす為の必要単位の取得を主目的としている為、放送授業はほとんど視聴せずに放送授業同様ハイクオリティーなテキストとにらめっこしながら、通信指導や期末試験を乗り切ることに主眼が置かれることが少なくないようです。
いずれの学習スタイルであっても、ゴールが何処にあっても、とにかく充実した教養修養生活が自らの手でカスタマイズできるのが、放送大学の最大の美点であり利点です。教養系の高等教育機関として放送大学は非常に優秀ですから、放送授業なりテキスト講読なり、自分にあったスタイルで学習を進めることをお勧めします。
➃ 放送大学への無知や学問に対する見識不足に基づく誤解や偏見がネット上に散見されることについて
これについては後日記したいと思います。